Cucina Abitabile 〜キッチンに住む〜

クチーナ アビタビレ。それは居住可能なキッチンの意。

中古マンションとリノベーションで経験したこと 「物件探し(2)」

前回「物件探し(1)」の続きですが、今回は「相場感を養う」ということは何か、がテーマになります。

 

ここで、一つ予算内で気に入った物件があって、特にその物件が高いのか安いのかを気にしない場合は、この回の内容は全く必要ありませんのでスキップしちゃってください。

あくまでも、予算内でなるべく条件のいい物件を購入したい場合に必要となります。

 

通常は条件を望めば望むほどその価格は青天井です。高い家を見たらきりがありませんが、かといって予算は限られているので可能な限り条件にあういい物件を探したい、なんてことは常日頃から思ってました。ただ、案外、購入していいかどうかの踏ん切りは結構つかないものだと、実感したことも事実です。

 

物件が見つかったのに疑念が生じる理由の大きな一つに、我々はこの物件は高掴みしてしまってないだろうか?ということがあります。

その不安を少しでも解消していく為には、その物件は高値ではない、という確信が必要です。そのためには相場を知る必要があります。

 

ここで原点に立ち返ります。

「不動産に掘り出し物はない!!」

何度でも言っちゃいます。

 

不動産の価格は本当に良くできていて、相場より高値はあっても、安値はほとんどありません。考えてみれば当たり前だったのですが、不動産は普通の消費財と違って基本的には、売主と買主が相対する1対1の売買なので、売りたいほうはよほどの事がない限り相場より安い価格で売ることはありません。
ただし、相場ぎりぎりの金額で出されることはあります。これは売主が早く現金化したいときに起きます。なのでみんなこんな物件がいいですよね。

しかし、、、、、、

みんなが欲しがる物件!そうなんです、秒殺な勢いでなくなります。インターネットで出た瞬間に驚くほどの速さでなくなるケースがほとんどです。私達も幾度となく過ぎ去った物件を見てきました。

 

そして、悲しいことに逆はあります。

つまり、相場に比べて値段が高いぞ、とか、条件がよくないのになんでこんな価格?などです。

 

なぜでしょう?売値は売主の自由で決められるからです。

多少この条件だと高めだけど、この家は購入後手入れに苦労したから、内装にお金かけたから、とかの理由で不動産屋がアドバイスする周辺不動産相場よりもあえて高めの価格で設定されることがあります。

そうすると、似たような条件のマンションで10~30%程度高めな設定さえもが出てくることになります。これをつかんでしまうと、ちょっともったいないかな、って正直思います。なぜなら、物件価格の1~3割って、すごい高い金額です。そのお金があれば、リノベーションの時に、何かに使えるのです、そのお金が!

またもしどうしてもほしい物件の場合、相場を知っていると売主との交渉に幅も持たせることができます。

 

そして、相場をつかんでいれば、お気に入りの物件が見つけられたとき、感情としては躊躇なく契約まで進むことができます。なぜならこれ以上の物件は価格も含め今はないだろう、と割り切れるからです。

 

え?もっと探せばでてくるかも、という迷いはなかったのか?

10%程度ありました。ただ、家探しは実はすごく疲れます。。。。。

数ヶ月も探していると、その間にモチベーションの高いとき、低いときの波が必ずやってきます。そして、あらゆる物件をみて相場がわかると、自分にとって気に入る物件が出たとき、これしかない、って思う瞬間が必ずあると確信しております。

 

長くなりましたが、相場感です。

 

これを養うためには、1~2ヶ月程度時間を要するかもしれません。

その間に物件が見つかってしまって、我慢できないときは、それも出会いだと思います。

しかし見つからない時は、この1,2ヶ月の間にできる限るの情報を集めましょう。

 

まずはじめに、

 

1. 死ぬほど物件情報を見る:

 インターネットは手軽ですし、誰でも簡単に検索条件も絞れます。なのでまずは、インターネットに誰もが使うと思うのですが、そこで漠然と見るのではなく、それぞれの物件の立地、広さ、築年数をベースに、自分たちにある程度条件が合致した売りに出ているマンションを列挙してみてください。ちょっと面倒ですが、それぞれの要素を表にしてみるといいです。

 

ここであまりに厳密にやるとサンプル数が少なくなってしまいますので、緩めでいきましょう!

 

私はこんな感じで表にまとめました。

 

f:id:cucinabitabile:20190328135123j:plain

最終的にはもっと数は多くなりましたが、イメージとしてはこんな感じです。

そうすると、大体の土地のおおよその価格がわかってきます。

そして大きな価格差がある場合は、その理由をできれば是非探ってみてください。

もしわからない場合は、内見時に不動産屋さんに、「あっちにも似た物件があるのに、なんでここは高い(安い)のか」、と聞いてみるのもいいと思います。

 

価格差が発せする要因で大と小に分けるとイメージとしては

(大要因:)

広さ

築年数

駅からの距離

リフォーム済みかどうか

採光面

所有権か借地権か

(小要因:)

新耐震か旧耐震か

角部屋か

最上階か(もしくは階数が高いか)

日当たりはいいか

 

そのほか、騒音、治安や学校、病院、スーパーの有無なども関係してくると思います。

 

住みたい駅が決まった場合は、そこから検索を繰り返し、駅徒歩何分、築年数、平米数、を聞いたらどこのマンションか答えられるぐらいの情報をインプットぐらいがベストです。そして、1~2ヶ月程度はこの作業を繰り返し、その周辺の相場感を養いましょう。この情報が、即断の瞬発力を養います。

 

もう一つ大事なことは、これは今回の家探しでお世話になったある業者の方のアドバイスなのですが、

 

<インターネットですぐに消える物件と残り続ける物件を観察しよう!>

 

物件を見るうちに、「あれ?昨日でてた物件が見あたらない!」なんて事があります。もしそれがインターネットに登録されてから数日の間になくなった場合は、相場どんぴしゃの物件の可能性が高いです。なのですぐになくなった物件の価格や条件を、できれば把握してみてください。相場を計る大きな指標になります。

また逆もしかりです。物権価格が相場に比べて高目の物は本当にずっと残ります。そして耐え切れず通常は値段を下げていきます。もし、これは値段が高い物件、と思ったら、ウォッチリストにいれて、値下げするかも見てみてください。もしくは自分ならこの物件をいくらまで下がったら購入対象だなぁ、なんて想定するのもとても参考になります。

 

次に

 

 

2. 多くの不動産屋と会う:

検索すればするほど興味のある物件が出てくると思います。その時は躊躇なく内見しにいきましょう。目的は2つあり、ひとつは、内見することにより、それぞれのマンションの特徴がみえてきます。これも大事です。また雰囲気もわかります。

ただ、闇雲に同じ不動産屋さんに頼みすぎると、こいつ買う気あるのかな?と思われ、煙たがられてしまいますのである程度の選別は必要ですが、見に行くことによって得られる情報は意外に多いと思います。

 

もう一つは、はからずも多くの不動産屋に登録されてしまうことにより、希望を伝えていると、物件の情報を得る可能性が高くなります。それはインターネットに登録されている既存のものもありますが、まだ表に出ていない物件も教えてくれる可能性も(ほんのちょびっつですが)少しだけあります。

なので、できれば多くの不動産屋さんと是非あってみてください。どこの不動産屋にも得手不得手がありますので、沢山会うことでその幅を広げる事ができると思います。

 

 

3. 気に入るマンションを見つけよう:

物件を多くみていく内に、このマンションで買えたらいいなぁ、というのはマンションが出てきたら少しラッキーかもしれません。その場合、不動産屋にそのことを伝えておきましょう。マンションの売り情報がでたら教えてくれる確率を高めることができます。

 

そして、欲しい物件の売り情報がでたら、可能な限り早く決められるような準備をしておきましょう。

それでも、やはり不動産は生ものなので、なかなか良い情報がでないこともあります。あせらずじっくり構えて探しましょう。多くを探すうちに自分たちに必要な妥協点も見えてきます。必ずここならいいかも、っていうところが見つかるはずです。(と自分たちも勝手に思ってがんばりました。)

 

次は、そんなに多くはありませんが、リノベーション前提としたマンションを探す際と内見時の注意点などをかけたらと思います