清澄白河から徒歩11分程の場所に位置しています。アーティチョークというチョコレート屋さんの並びにあります。
とてもこじんりとした小さくて可愛いイタリア料理のレストランテです。
席は2人がけテーブルが3席とカウンター6席です。オーナーシェフがテーブルサービスまで全てお一人でされています。なのでディナーは18時もしくは19時の予約のみ。そしてプリフィックスのコースは5,000円のみです。
テーブルにつくとメニューが乗っています。
開けてみると、
デザートやコーヒーなどはコースに含まれていません。
まずはスパースリングです900円。
ずっしりも奥行きのあるスパースリング。
ピノグリ、ピノ・ノワールなど4種類のピノ・ノワールが配合されたのもだそうです。
そしてコースの始まりはスープです。
キノコのスープ。パラフィン紙に包まれています。
紐を解くと中から濃厚なキノコの香りが飛び出さんばかりに香ります。スープ自体はコンソメの様なさらっとしたスープですがキノコの出汁がかなり濃厚です。なのですだちをお好みで絞って飲みます。酸味好きの私はすだちをたっぷりと絞って飲みました。
さて次はひとつめの前菜。
南イタリアのチーズにカシューナッツとギリシャの塩とオリーブオイルだったはず。
お皿も和皿で可愛いです。
モッツアレラの様に伸びます。甘みがあって癖がなく本当に美味しいチーズでした。
2番目の前菜の魚が来る前にグラスの白を注文です。
右から2番目を今回はチョイス
イタリア、リグーリア州のワインで、無ろ過だそう。リグリーリアのワインを日本でってのは珍しい気もしたので選びましたが、色はすこしオレンジがかっていて無ろ過らしく色は濁り気味。ハーブのような香りでフレッシュというよりもワイルドで野趣あふるる味わい。基本的に無ろ過のワインはそんなに好みではないですが、たまにはいいですね。というか最近ビオ系で飲んだ気も。世間でははやってるのかな。。。
かますの焼いたものにひよこ豆と白ごまのソースです。お好みで8種類のフレッシュハーブをかけて食べます。
焼きたてで熱々の塩焼きのかますと白ごまの味で白いご飯が食べたくなります。
ハーブの中にパクチーが入っていたのでいきなりエスニックになりした。
ここで次の前菜に合わせて赤ワイン追加。
ボトルで頼もうと思ったのですがワインリストがないとのこと。それならオーナーシェフが選ぶグラスワインで合わせていこうという事になりました。
それぞれ選んだワインです。
一つは、コトー・ブルギニヨン。2011年に新しく追加になったアペラシオンだそう。マスターいわく、ガメイ主体と聞いたので、フレッシュでぎゅっとした果実味を期待したのですが、2015年というヴィンテージも関連してか、どちらかというとすこし落ち着いた味わい。ただ、相方が頼んだワインのコート・デュ・ローヌ ↓ と比べると断然果実味強く、青臭さも出てくる。ワインは不思議なものです。
こちらのワインは、酸味が中心ですこし苦味も残るような力強さもあるが、シラー主体という割りにあまり黒胡椒のような香辛料的な部分は少なくバランスよいワイン。渋みも適度にあり飲み飽きず。
3つ目の前菜。
イルトラムの定番前菜。
突然ですが、
これは営団地下鉄の各駅においてあるフリーマガジン[メトロミニッツ]ですが10月号にの
このコラムの一つがイルトラムのこの前菜でした。
チコリのローストゴルゴンゾーラピカンテ添え。
このプレートもインパクトあり。
厚み!
あ、でも張りぼてなので(中空洞)軽かったです。
チコリをオーブンで1時間じっくりとローストされています。トロトロになったチコリをそのまま食べるとちょっと苦味があります。ゴルゴンゾーラと合わせるとゴルゴンゾーラの青カビの苦味が来ます。ただここにローストされた松の実を入れて一緒に食べると松の実のこくと香ばしさが加わってすごく美味しくなります。
単体で食べるのではなくいっしょに食べるのがおススメです。そのように作られてるのでしょうが。
さて次はショートパスタです。
その前にそれに合わせて選んだワインがこちら。
一つは、フランス、南西地方のカオール。かなり久しぶりに飲んだ。カオールらしさが何かさえ忘れてしまったが、紫が入りそうなほどの濃いルビー色にもかかわらず割と軽さが目立つワインと記憶していたが、こちらのワインは、ライトではあったがぺラッとはしていなかったので、しっかりとした味わいを感じられた。ただいかんせん食べあわせがブルーチーズのゴルゴンゾーラ。ボディ勝負では分が悪いか、ちょっとチーズの刺激に押し込まれてしまっていたかな。
もう一本は、コート・デュ・ローヌ。うん?あれぇ、書いていて今気づいた。その前にこーと・でゅ・ろーぬ、飲んでるではありませんかぁ。。。。
この辺りから酔いもいい感じで回ってきていたのかも。
ただ、一つ前がシラー主体に比べてグルナッシュ主体のよう。残念ながらこのワインにはほぼ記憶がない。さらっと飲み終わってしまったよう。次回は、きちんと記憶せねば。
料理は、鴨肉入りのラビオリに紫芋のソース。真ん中の茶色い粉末はカカオです。
盛られた和皿も素敵。
ラビオリはアルデンテでもっちりと食感が良いです。中に脂の乗った鴨肉のミンチが入っています。糖質制限している私は甘いものが嬉しいので良いのですがでもちょっとこの鴨のラビオリにこのとても甘い紫芋のソースがちぐはぐな感じもしました。ソース無しで鴨とラビオリの生地をじっくりと味わいたい感じです。ソースが甘いので赤ワインの酸味が立ってしまいました。
次はロングパスタが来ます。
トマトソースのパスタ。
タリオリーニにシンプルなトマトソースのパスタですという説明で食べてみると??
なんだかもったりした感じです。すごく沢山の具材を煮てそれをミキサーにかけた感じ。煮込まれたにんにくがジャガイモの様にホクホクになりそれがミキサーにかけられてるのでもったりした味わいなんだろうか?そしてやはり甘い。化学調味料を感じる甘さ、ケチャップみたいに。ここまで結構な量だったのもありここでこのソースは少し重い感じです。
このワインにも合わせて一本選んでいただきました。
新潟のカーブドッチさんというワイナリーで、ラブルスカという品種でした。このラブルスカは食用のほうが用途としては多いとの事でほんとにジュースのような味わい。赤の位置づけでしたが完全にロゼのような色合い。少しだけ微発砲です、との説明があったのですが思ったより炭酸が残っていて、これもまた無ろ過。ちょっとだけ残念だったのは、あわせたパスタがもしフレッシュなトマトソースであれば結構あったのかもしれませんが、いかんせんソースの味が強すぎてワインの酸味だけが目立ってしまったかなぁ。でもワイン自体は食前酒として飲んでもいいような、爽やかな味わいで美味しく飲めました。
この後は最後のメインで、サルシッチャです。イタリア語でソーセージを意味します。
手作りの生の状態でテーブルに山と積まれたサルシッチャを持って来てシェフが見せてくれるパフォーマンス。 一つ100g前後のとのこと。
どんな料理になるか楽しみになります。
10分の程かかると説明がありました。
このサルシッチャが運ばれる前に、最後のグラスを選んでいただきます。
なんと、いままで複数本から選ばせてもらってたんですが、最後は1本のみ。決め打ちです。チェンジ!とはいえる雰囲気でもなく、また断る理由もないので、そのままマスターお勧めのワインを素直にいただきます。
イスラエルのワインとの事です。品種はカベルネソーヴィニヨンで、全体的に香りは弱めでしたが、飲み口はよくパワーもそこそこありました。若いカベルネソーヴィニヨンのイメージそのままでしたが、イスラエルのワインをこういう場で積極的に飲もうとは思わないので、バイ・ザ・グラスの楽しみでもあります。
(関係ないですが、かなり残念だったのは、グラスで頼んだ赤ワイン全て同じグラスを使うことです。全て一人で賄っているのでグラスを毎回変えていたら洗い物も増えますしというのもわかるのですが、そんなに高いワインでないにしてもやっぱりあんまり気持ちのいいものではなかったです。なので、ほんとに嫌であればグラスを変えてほしいとリクエストした方がいいかも、です。変えてくれるかはわかりませんが。。。)
料理、サルシッチャが運ばれます。
サルシッチャ自体に塩味が強いのでそのままで十分味がすると説明がありましたが甘めの赤味噌のソースとフライドオニオンも添えてあります。サルシッチャはとってもしっかりと塩味、ハーブ、肉と油でボリュームがあり、茹でてありました。カットすると肉汁がじゅわぁぁーっと。
料理がかなりゆっくり出てきますのでこの辺りでは満腹中枢に命令が届いていましてお腹がギリギリ。ここに来てこの肉汁がどん!ときます。そこでピンクペッパーの効いた赤味噌のソースを少し付けると脂の強さが消えて食べやすくなります。
ふぅーお腹いっぱい。
ここでデザートや飲み物を頼まないとコースは終了ですとなります。デザートを聞いてみるとレモンのソルベという事で頼んでみました。
雪みたい。
しっとりとしたシャーベットでレモンが強くでもさっぱりと口の中の脂を流してくれる(胃へと)食べ進めるとグラノーラが出てきました。
エスプレッソで締めて、スッキリ。
ぁーぁ、食べた。
合計23,600円です。
スパースリング2杯、白ワイン1杯、赤ワイン8杯飲みましたからこんなものですね。
感想としては、
食事は色々と創意工夫されていてあの量ですし、シェフはとても感じがよく料理の説明も必ずひとテーブルに対してきちんとしてくれます。というのも予約時間が2つしかない為ほぼ1、2分の時間差でお隣と同じ食事が運ばれてきますのでお隣の説明がなんとなく聞こえて来ます。それでも同じ料理、グラスワインの説明を聞こえていたとしても説明してくれます。
レストランは小さい面積ですがスッキリとしていて暗めの照明も居心地も良かったです。
友達とまた自分たちの小さなイベントでコース料理を堪能できますし次になにが出てくるのかなと言うワクワク感があります。
また訪れたいレストランの一つになりました。
今度はボトルで頼んでみます。