Cucina Abitabile 〜キッチンに住む〜

クチーナ アビタビレ。それは居住可能なキッチンの意。

フィンカ・ロス・アルトス レゼルバ

たまにA.O.Cボルドーで古酒的な位置付けの古いヴィンテージ、っていっても標準ボルドーなので10年〜15年落ち、今でいうと2007年前後でしょうか、が売りに出されていたりで購入する時もあります。
個人的な嗜好で、青臭さよりカビ臭さ、ベリー香よりきのこっぽさの方が好きな方なんで、古いが安い、結構リスキーなワインですが好意的な印象をもってます。おおよそ味のイメージはこの手のワインはイメージがつきやすく、時間の経過と共にこなれてはいるが、大体ペラとしたボディに適度な酸味。余韻は短か目だが果実味がしつこくないのでダラダラと飲む事ができる、て感じでたまに時期を過ぎてしまった状態のものもあって外すこともないではないが、エイジングされたワインは高額なものがほとんどなんで、その僅かな片鱗でも楽しめれば、という気持ちでいただいております。

で、今回飲んだワイン。

品名:フィンカ・ロス・アルトス レゼルバ(Finca Los Altos)
生産者名: ボデガス・フェルナンド・カストロ (Bodegas Fernando Castro)

格付:DOヴァルデペーニャス
国:スペイン
地域:
ヴァルデペーニャス
品種:テンプラニーリョ 100%
ヴィンテージ:2010年
価格:1078円(税込)

スペインのグランレゼルバ、レゼルバは、そんなリスキーなちょっと無理したボルドーワインよりもはるかに安全でかつ高品質な赤ワインが楽しめるので割と購入します。

もちろん、グランレゼルバといったって値段相応ですから、複雑味や奥ゆきは期待しすぎるのがおかしな話で、あくまで標準と比べればってやつですが、10年以上経ったワインで千円前後というのは探すのが難しいので貴重です。

そして今回は、どっかの紹介ページでは、木樽12ヶ月、セラーで24ヶ月の熟成を経ているそう。
さてどんな仕上がりになっているのか。

色合いは、エッジに煉瓦色がかっていはいるものの濃いルビーが中心。


コルクは普通コルク。

香りは、ブラックベリーやイチジクなどの果物、あわせてバナナなどのまったりとした香りはマロラクティック発酵によるものでしょうか?そうはいっても乳臭さもすくなく非常にバランスは取れている。全般的に香りはそこまで複雑ではなく、また熟成香も少ないのかなぁと感じました。

味わいも、ヴィンテージ2010年ですが、酸味が目立つような安っぽさはなく、なめらかな舌触りで流れるように喉に入っていきます。余韻は少なめだが、とにかく酸味渋み果実味の調和が取れているせいか、喉が全く抵抗してきません。ボディは強いとは言えないですが、単体で飲むにはちょうどいいバランスなのではないでしょうか。一言でいって柔らかくまったりとした味わいです。
もう少し若い状態で飲んでも、フレッシュな酸が活きてパワーがある味が楽しめそうな気もしたが、レゼルバにする理由がきっとあるのでしょう。もしくはもう少し逆に熟成させることもできるのかな。

これで1000円ちょっとです。スペインワインはケガが少ない良質な安ワインが本当に多いですよね。

ご馳走様でした。

酸味 ★★★
渋味 ★★★
果実味 ★★★
ボリューム感 ★★★
(5点満点、★1点 ☆0.5点)

個人的な点数 80点